輝く世界のはなし

ファインダー越しにみる世界

ピンクとグレー

やっと観てきましたピンクとグレー。

幼馴染のごっちとりばちゃんとサリー。サリーが引っ越したあともごっちとりばちゃんはずっと連んでいた。ごっちとりばちゃんは渋谷でスカウトされ読者モデルから事務所に所属するすることになる。二人ではじめたエキストラなのにごっちとりばちゃんには大きな差が生まれてくる。順調に仕事を増やすごっちに対していつまでもエキストラなりばちゃん。スターとなったごっちがある日突然自殺をしてしまう。

ここまでのあらすじは雑誌やテレビでキャストが語る通り。散々煽ってた62分後世界が変わる、というやつ。変わった。確かに世界は変わった。だけど、その色が変わるグレーになる少し前、不自然なロープが見えてました残念です。ちょうど金田一で首つりに見せかけたトリック見てたから余計目に付いたのかもしれない。それ縛ってるよね?ていう。それが狙いなのかもしれないけどなんかここが残念すぎてそのあとの展開もあまり好きでなかった。世界が変わる前の三人の青春群像劇的なのがつぼでおもしろかったからそのあとの世界が変わってからがんーてかんじだった。

前半はかなり好き。昔からモテてな歌も作れて自分(りばちゃん)が気になってる幼馴染も夢中なごっちとごっちには全てが劣るりばちゃん。二人が芸能界に入ってしまったからこそ生まれた溝と浮き彫りになるりばちゃんの劣等感。最後まで観るとごっちはすごい人なんじゃなくてやばい人だったとわかる。きっと向き合うことに無理があった。前半のごっち=裕翔、りばちゃん=菅田将暉、がすごく見た目の対比とか、込みですきだったから後半いきなりりばちゃんを裕翔にされてもしっくりこない(こっちが本物なんだけど)しんー…てなる。

一番印象に残ってるのが、バレンタインの日に勢い余ってりばちゃんがサリーを襲いかけるところ。それをなにしてんだよーって笑って見ているごっち。サリーの気持ちを知らないで、笑って見ていることに残酷だと思った。好きじゃない人に押し倒される怖さ、それを好きな人に見られる悲しさ、そういう気持ちを無視したりばちゃんとごっちの行為がありえないし、そのあと普通に引っ越しで手を振るサリーも信じられないと思った。原作ではその間のことが埋められてるのかな?

後半があまり好きでない理由。これを加藤シゲアキ、アイドルが書いたのはすごいと思う。思い切ったとおもう。だけど、わたし的にはアイドルが書くからこそ芸能界ってこうなのかなあとかそういうことがちらついちゃうのか嫌なのかもしれない。演技力とか歌唱力とかアイドルの枠を超えてほしいものとアイドルの枠を超え超えなくていいものがあると思う。アイドルはアイドルだから。書きたいならアイドルには作詞までにしてほしいとおもってしまった。