輝く世界のはなし

ファインダー越しにみる世界

アリスのままで

久々に映画を観に行った。本当は「きみはいいこ 」を見たかったけど近くの映画館ではやってなかったのですこーし気になっていた「アリスのままで」に変更。

言語学者であるアリスが若年性アルツハイマーになり、記憶を失っていく葛藤やその家族を描いている。

ものすごくざっくりとしたあらすじを書いちゃったけど、本当にこれ。特に大きな事件や物事が起こるわけじゃなくてゆっくりとした時間で日々記憶がなくなり、今までのアリスとは変わっていく様が描かれている。あらすじに葛藤と書いたけど葛藤の部分はそこまでフォーカスされていないように感じた。それは葛藤が大きいのは若年性アルツハイマーだと知った時学者1番でそのあとはどんどん記憶かなくなり今までのような葛藤さえしなくなっていくからなのか。長女も遺伝性が陽性であることがわかったけどそこは電話のシーンのみでその後は特に気にしてる素振りを見せていない。実際の立場になったらそんなこと悩んでられないってことなの?
さらっと日々を描いているからこそアリスの変化していく様が見て取れるようにも思った。タイトルは「アリスのままで」だけどアリスはどんどん目の光を失っていって輝いていたころのアリスと同じとは思えない。だけどリディナと作品について話している最後のシーンでテーマをつたない言葉で愛、と伝えていてアリスの心の部分は変わっていないんだと気がつかされる。

もっと感動の涙なしには見られない!ていう作品だと思っていたらさらっと現実を突きつける作品だった。見終わったあとの疲労感がすごい。家族のこと、自分のことを考えさせられた。